とってもやさしいビットコイン

とってもやさしいビットコイン

ビットコインや仮想通貨の知識が全くない初心者の方でもビットコインや仮想通貨がどういうものなのか分かりやすく理解できるブログを目指してます。

マルクス「資本論」で学ぶ「金(GOLD)」と「ビットコイン」の価値概念

f:id:jyutakugyoseiku:20170818124626p:plain

 

ビットコインは「デジタルゴールド」と言われます。ビットコインと金(GOLD)が似ているところからこのような言説が出ます。ビットコインと金(GOLD)の相違点はこちらの記事ビットコインと「金(GOLD)」をご参照いただければと思います。

 

金(GOLD)は人々の中で価値を持ち、それに使用価値は無いのにも関わらず(「服」等のように人々の生活には関わらないという意味で)他の使用価値のある物と交換ができます。金(GOLD)がなぜ交換価値を持つのかを知る事により、ビットコインという次世代の通貨を考えるきっかけになると私は思います。

 

ここではカールマルクス著の「資本論」を参考にする事で「金(GOLD)」と貨幣について考察するきっかけを得ていただければと思います。あくまできっかけの為のご参考ですのでもしご興味がある方は実際にお読みいただき、仮想通貨の「貨幣論」についてお考えいただければと思います。(ビットコインの楽しみ方<5選>

 

 

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

 

交換価値と使用価値

 

貨幣がこの世に誕生する前は「物々交換」によって人々は生産した商品を交換しておりました。例えばAさんの持つ「10枚の布」とBさんの持つ「1着のTシャツ」において双方の同意があれば交換が行われます。

この交換の中では「10枚の布」=「1着のTシャツ」という方程式が成り立ちます。

 

Aさんの中で自身の持つ「10枚の布」は「1着のTシャツ」と同等の価値があり、Bさんの中では「1着のTシャツ」は「10枚の布」の価値があります。

 

これらの交換には10枚の布に1着のTシャツと同等の「使用価値」があるように見えます。

10枚の布をAさんが持っていてもAさんはTシャツを作れない場合、且つTシャツを作成できるBさんが10枚の布からTシャツを作れるとすれば「10枚の布」はBさんにとって「使用価値」がある、と捉えられます。

 

逆にBさんはTシャツを作れますが布を手に入れられない状況、且つAさんは布を手に入れられるがTシャツを作成できない場合、Aさんにとって「1着のTシャツ」は使用価値があると捉えられます。

 

しかし、これらの事を見てみると

Aさんから見た「10枚の布=1着のTシャツ」という方程式の中では「10枚の布」は「使用価値」が無く、1着のTシャツに対する「交換価値」しかない事になります。

 

Aさんは「10枚の布」を持っていても「使用」が出来ず「交換が可能」だから「布」を多く手にする事になる、つまり「布」に「交換価値」があるから生産(入手)するという事になります。

 

交換価値が交換を可能にする

 

このように「交換する側」の角度から見ると「交換する物」は「交換価値」によって価値が決まる事になります。

 

「10枚の布」=「1着のTシャツ」

 

という式ではお互いの「使用価値」ではなく「交換価値」によって交換する量(価値)が決まります。

「10枚の布」にAさんにとって「使用価値」があるとすればそれは「交換」には回されず「使用」されます。「物々交換」は「交換の価値」で交換される量が決まる事が分かります。

スポンサー

 

 

交換価値が決まる

 

ここで「交換価値」がどのように決められるかと言えばマルクスは「労働量」によって決められると言います。ここの「労働量」について詳細まで解説をするとかなり長くなりますので省略させていただきますが、簡単に説明をするとすれば

 

「1枚の布を生産する労働量」「1着のTシャツを生産する労働量」10倍である時、

「10(枚)×布」=「1(着)×Tシャツ」

の交換が成立すると言います。

 

ここで言う「労働量」は一部の人間のみがかかるものではなく、あらゆる人間にとって平均的にかけられる広く知られた労働量の事です。

 

例えば誰が作成しても平均10分かかる「ベーゴマ」と誰が作成しても平均5分かかる「メンコ」があるとします(作成にかかる時間以外のコストは同じと仮定)。

 

ベーゴマ作成に専念するCさんとメンコ作成に専念するDさんの交換において「ベーゴマ1個に対しメンコ1個という交換」では互いの労働量を知っている時、必ずCさんの中では「ベーゴマ1個作る時間(コスト)で2個のメンコが作成できたはずだ」と考えます。

 

すると必然的にこの例の中の世界の住人は

「ベーゴマ1個」=「メンコ2個」(メンコの2倍ベーゴマは生産の為の労働量がかかる)

という方程式に従って動きます。

 

このように交換価値は「純粋な労働量」によって形成されていくのです。

※ここでの解説は「資本論」の多くの部分を割愛しているので概要のみの解説です。詳しくは実際にお読みいただければと思います。

 

金(GOLD)が貨幣に代わる時

 

このように「労働量によって交換価値が決まる」とすればあらゆる物の交換価値が決まります。

 

「布10枚」=「1着のTシャツ」

「布10枚」=「1斤の食パン」

「布10枚」=「20枚のメンコ」

「布10枚」=「100グラムのコーヒー豆」・・・

 

という方程式が成り立ちます。

ここでは「布10枚」に対し他の価値を計る事ができるようになります。

 

「布10枚」=「1着のTシャツ」

「布10枚」=「1斤の食パン」

 という式が表されると

「布20枚」=「2着のTシャツ」

「布5枚」=「0.5斤の食パン」

も正しい式である事が分かります。

 

ここでは「布」が他の物の価値を表す秤(はかり)の役割になります。布をもってして全ての商品の価値を計る事ができるのです。

 

しかし、ここで少し困った事になります。それは「布」を「布の秤」で計れない、という事です。試しに計ってみると

「布10枚」=「布10枚」

という式になってしまいます。

 

ここで登場するのが「金(ゴールド)」です。利用価値が無く、交換価値のみを表す「秤」として金(ゴールド)を置きます。

すると

「ゴールド1グラム」=「布10枚」 

「ゴールド1グラム」=「1着のTシャツ」

「ゴールド1グラム」=「1斤の食パン」

「ゴールド1グラム」=「20枚のメンコ」

「ゴールド1グラム」=「100グラムのコーヒー豆」・・・

 

と、ゴールドを基準とした交換が全ての商品に対して可能になるのです。勘の良い方は既にお気づきだと思いますが、この「ゴールド」という「秤」が既に「貨幣」となっているのです。

 

ゴールドの交換価値とビットコインの交換価値

 

ゴールドは労働によってのみ生産されます。「採掘」というコストを持たずして生産はできません。つまりこの「採掘」という「労働量」が「交換価値」になるのです。

ゴールドに「採掘」が無ければ他の全ての商品に対し「秤」の役割を担う事ができません。何故なら「交換価値」によってのみ「交換」が可能だとマルクスは言うからです。

 

ビットコインもマイニング」というコストのかかる行為によってのみ発行がされます。このコストこそがビットコインの貨幣としての交換価値を支える元となります。

 

ビットコインとゴールドが似ているのはこのような事が言えるからです。

 

現在の貨幣とゴールドやビットコイン

 

しかし、貨幣の金本位制は崩壊しました。ゴールドに法定通貨を紐づけて価値を安定させる事が出来なかったのです。もちろん「物質」として存在しているゴールドとは違いビットコインには「電子決済システム」という特徴があるので同じとは言えません。法定通貨とビットコインを紐づけるのは無理があるように感じます。

 

ビットコインがトークンエコノミーの中で基軸通貨となり得るのか、その辺りの経済論、貨幣論、金融論を研究する事でビットコインを始めとした仮想通貨の未来、社会システムの未来を予測できるかもしれません。是非学んで楽しみ、ビジネスや生活に活かしていただければと思います。

 

関連記事

ビットコインはチューリップバブルか <相違点から見る仮想通貨>

ブロックチェーンは世の中の崩壊を起こし得る

ビットコインのシステムが崩壊する時 ~ハッシュ関数編~

ひろゆきさんが語る「ビットコインの終了」について

ビットコインの経済的浪費とセキュリティ的限界

 

 bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で