とってもやさしいビットコイン

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ビットコインや仮想通貨の知識が全くない初心者の方でもビットコインや仮想通貨がどういうものなのか分かりやすく理解できるブログを目指してます。

AMM(Automated Market Maker)とは?DeFiでの稼ぎ方、DEXのルールを初心者にもわかりやすく解説!

AMMとは

 

DeFi(デファイ:分散型金融)では、仮想通貨を保有するだけではなく、仮想通貨を運用することで仮想通貨を増やす・稼ぐことができる市場が形成されています。そのDeFiの中にAMMと呼ばれるシステムを採用したDEX(分散型取引所:管理者のいない取引所)があります。AMMとは何か?DEXとは何か?そしてリスクやデメリットを、初心者にもわかりやすく解説していきます。

 

 

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AMMとは?

AMM(Automated Market Maker)は分散型取引所などで採用されている、自動的に流動性が提供できる仕組みのことを言います。日本語では、「自動化マーケットメイカー」などと訳されます。

AMMは「DEX(Decentralized Exchange)」と呼ばれる、仮想通貨の分散型取引所で採用されており、AMMがあることにより取引の流動性が生まれます。さらに流動性を提供した人には、報酬のような形で仮想通貨が付与される仕組みもあり、近年ではAMMを採用したDEXで利益を得る投資活動が非常に流行っています。

ここまで解説した内容では、初心者の方は少しわかりにくかったと思いますので、上記内容を噛み砕いて解説していきます。

 

そもそもDEXとは?

そもそも、AMMが採用されている市場であるDEXとは何か?について解説していきます。DEXは「分散型取引所」と日本語では訳されます。分散型取引所とは、特定の管理者なしで運営される仮想通貨取引所です。

分散型取引所は従来の企業などが管理・運営している取引所とは異なり、全て自動的に取引が行われます。あらかじめ定められたプログラムに則って、仮想通貨Aと仮想通貨Bの交換がCさんとDさんの間で行われます。

DEXとは

DEXとは

DEXの特徴として、管理者がいないこと、365日24時間稼働し続けること、などが挙げられます。また、企業などが営利目的で運営している取引所とは異なり(多くのDEXが非営利団体によって運営されています)、ユーザーの取引履歴や個人情報を企業が管理しない点も特徴的です。個人情報を提供せずに利用できるため、流出被害などは起こりません。

ただし、DEXでも従来の企業が運営する仮想通貨取引所でもハッキングなどのリスクがゼロになるわけではないので、利用の際はリスクやデメリットを認識している必要があります。

 

AMMはDEXに流動性を提供する

今回の主題であるAMMは、そんなDEXに流動性を提供します。基本的に取引は、交換したい人同士がマッチングしなければ成り立つことはありません。仮想通貨Aを売りたい人が注文を出し、仮想通貨Aを買いたい人がそれを買うことで成り立ちます。そのため、取引所は常に多くの参加者がいる必要があります。

AMMは、あらかじめDEX内に仮想通貨ペアをプールしておき、そのプールされた仮想通貨の中から自動的に交換が行われるという仕組みにすることで、流動性の高い取引市場を実現します

例えばイーサリアムとUSDC(ドルのステーブルコイン:価格がドルとほぼ一致する仮想通貨)がプールされていれば、誰かがそのプールされたペアからイーサリアムとUSDCを交換することができます。プールされた仮想通貨が多ければ多いほど、多くの人が正常価格で取引を行うことができ、そのDEXが活性化します。

AMMとは

AMMとは

AMMでは、仮想通貨のペアをプールしてくれる流動性提供者に、報酬として手数料の一部や、DEXが発行するトークンを渡すことで流動性提供者を呼び込む仕掛けが取り入れられています。このようにすることで、多くの人が流動性を提供し、交換したいユーザーも流動性の高い取引市場で取引を行うことができるようになります。

流動性を提供して手数料の一部に加えDEXのトークンをもらうことは、DeFi(分散型金融)での稼ぎ方の一つで「流動性マイニング」などと呼ばれています。

 

〜流動性マイニングについて詳しくはこちら〜

流動性マイニングとは?やり方・DeFiの稼ぎ方・仮想通貨で利息を得る方法を初心者にもわかりやすく解説!

 

AMMの具体例

AMMをより深く理解するために、ここからは具体的にAMMでどのようなことが行われるかを解説します。

AMMで、例えばイーサリアム(ETH)とUSDCをプールするとします。1ETHの価格が2000USDCのとき、プールできるのは「1ETHと2000USDCのペア」などのように、その時の市場価格やプールの状況によってプールできるペアの数量が決まっています。ペアの数量はDEXで設定された計算式によって定められており、このペアの数量が自動的に調整されることによって、DEX内の取引価格も適正なものへ修正されます。

プール内に1ETHと2000USDCのみ入っている時、ユーザーAが手持ちの200USDCをそのDEXでETHに交換しようとします。その時、200USDCは0.1ETHと交換することができるとします。

AMMとは

AMMとは

すると、プールの中の仮想通貨ペアの数量に変化が起きます。

1ETHから0.1ETHが引かれて0.9ETHになり、2000USDCに200USDCがプラスされるため、2200USDCがプールされることになります。そうなると、このDEXではこのままだと1ETHが2444USDC(=USDCの数量2200÷ETHの数量0.9)になってしまい価格が大きく変動してしまいます。そのため、あらかじめ定められた計算式のもと、次に流動性を提供してくれる人の仮想通貨ペアの数量が調整されます。

例えば先ほどは「1ETHと2000USDC」だったのが「1ETHと1800USDC」になることなどで、価格の調整が行われていきます。

上記具体例は極端なものですが、実際はこのようなことが非常に多くの流動性提供者、ユーザーによって行われること、さらに裁定取引(アービトラージ:他の市場との価格差を見つけて儲けを出す行為)などが合わさり、DEX+AMMは他の多くの取引所の市場価格と自動的に同じ水準に調整されることになります。

 

AMMに流動性を供給するメリット

AMMが採用されているDEXに、あなたが流動性を供給するメリットは以下の2つになります。

・手数料の一部が報酬としてもらえる

・DEXのトークンがもらえる

これらは仮想通貨で受け取ることができるため、法定通貨へ換金することができます。流動性を提供するだけなので、AMMへプールした後は基本的に何もすることはありません。

 

手数料の一部がもらえる

AMMに流動性を提供すると、手数料の一部を報酬として受け取ることができます。有名なイーサリアム上のDEX「Uniswap(ユニスワップ)」では、ユニスワップを利用して仮想通貨を交換した人から例えば0.3%の手数料(ETH/USDCの通貨ペアなどの場合)を徴収しています。その手数料は流動性提供者へ、提供している仮想通貨の数量によって分配されます。

そのため、ユニスワップが多くの人に利用されればされるほど、流動性提供者の受け取ることができる報酬は増えていくことになります。

なお、流動性を提供すると流動性を提供している証明として「LPトークン」と呼ばれるトークンを受け取ります。このトークンを持っている人に手数料報酬は支払われます。このトークン自体も誰かに渡したり、トレードしたりすることができます。

 

DEXのトークンがもらえる

流動性を提供すると、上記で述べた手数料の報酬とは別にDEXで発行されるトークンを受け取ることができる場合が多くあります。ユニスワップでは「UNI」というトークンを受け取ることができます。このトークンは「ガバナンストークン」と呼ばれており、トークンを保有しているとユニスワップの仕様変更などの際に投票ができる機能を持っています。

UNI自体も市場で取引されているため、手数料報酬にプラスしてトークンも法定通貨へ換金できる利息として考えることができます。

 

AMMのデメリット・リスク

AMMを採用しているDEXを利用する際や、AMMで流動性を提供する際には以下のデメリットやリスクを認識するようにしましょう。

・交換する際の価格が不利なものになっている場合がある

・プロトコルのバグで流出してしまう可能性がある

・IL(Impermanent Loss)により損失が出る可能性がある

どのような投資にもリスクやデメリットはつきものなので、それらを認識した上で利用するようにしましょう。

 

交換する際の価格が不利なものになっている場合がある

すでに述べたように、AMM採用のDEXはプールされている通貨の中から交換が行われます。そのため、プールが少ないときや、一時的にどちらかの仮想通貨価格が急変動した際などには、DEXの調整機能が追いつかずに不利な価格で取引を行うことになってしまう場合があります。

企業が運営している従来の仮想通貨取引所でも、流動性不足によりこのような現象は起こり得ますが、AMMではどうしても若干不利な価格に設定されていることが多いです。ただ、手数料が安い場合などもあるため、一概にはAMMの方が従来の取引所よりも不利、とは言い切れませんので、損をしたくない場合には価格に注意して利用するといいでしょう。

 

プロトコルのバグで流出してしまう可能性がある

流動性提供をしている場合、そのDEX内に仮想通貨がロックされている状態になります。その際、DEXにバグや脆弱性が見つかることで流動性提供していた仮想通貨が流出してしまう、などの危険性があります。

どのようなサービスもそうですが、預けている先のサービスは完璧ではない可能性があるため、そのリスクに関しては認識した上で適切な数量を預け入れるといいでしょう。

 

IL(Impermanent Loss)により損失が出る可能性がある

AMMでは、IL(Impermanent Loss:一時的変動損失)と呼ばれる特有のリスクがあります。ILとは、AMMに流動性提供した仮想通貨ペアのどちらか一方が価格変動した際に被る損失です。

ある仮想通貨ペアを提供している場合、提供をやめて引き出す際にはその数量で戻ってくるわけではなく、プール内の仮想通貨ペアの数量に応じた数量が調整されて戻ってきます。

例えば、1ETH=2000USDCのレートの時に、1ETHと2000USDCを提供したとします。その提供により、プール内の数量が5ETHと10000USDCになった場合、プール合計数量の20%分の数量を提供したことになります。このケースでは、引き出す際にもプールの20%分を引き出すことができるようになります。(引き出すことができる権利であるLPトークンを受け取ります)

その後1ETH=4000USDCまで1ETHの価格が上昇した場合、プール内の数量は、裁定取引により調整されることになります。結果、2.5ETHと10000USDCがプール内に残ったとします。(1ETH=4000USDCのため)

その後、プールの20%分を引き出す場合、1ETHと2000USDCを受け取ることはできず、残っている2.5ETHと10000USDCのプールの中から、20%分の0.5ETHと2000USDCが返却されることになります。

流動性提供をしていなければ4000USDC(1ETH)+2000USDC=6000USDCの価値になっていたはずだったものが、戻ってきたものは2000USDC(0.5ETH)+2000USDC=4000USDCの価値になっているのです。そのため、ILの損失が2000ドル分発生してしまう、ということになります。

この例は非常に極端なもので、実際のDEXの計算式ではここまで大きな損失は発生しませんが、価格変動の際には必ずILが発生します。ユニスワップでは、価格が2倍になった場合には約5%のILが発生する計算式が採用されています。ただ、ここに手数料報酬やトークン報酬がプラスされるため、損失はここまで大きくはならないこともあります。

細かく計算すると「どうなったらどうなる」という想定はつきますが、初心者の方はまずはこのようなリスクが存在することを認識してから、利用するといいでしょう。

 

AMMが採用されているDEX

AMMは以下のDEXで採用されています。(主なものを記載)

 

<イーサリアムDEX>

・Uniswap(ユニスワップ)

・Sushiswap(スシスワップ)

 

<バイナンススマートチェーンDEX>

・PancakeSwap(パンケーキスワップ)

 

<SolanaDEX>

・Raydium(レイディウム)

 

DEXやAMMが最も盛り上がっているのはイーサリアムですが、近年ではバイナンススマートチェーンやSolanaなどのブロックチェーン上でもDeFiが非常に盛り上がっています。ブームは一旦収束したようですが、それでもDeFiが無くなるというわけではないため、興味がある方は注目していくといいでしょう。

なお、ビットコインはスマートコントラクトと呼ばれるプログラムに対応していないので、ビットコイン上にはDEXなどはありません。DEXやDeFiが気になる方はイーサリアムや、スマートコントラクト対応のブロックチェーンについて勉強するといいでしょう。

 

〜スマートコントラクトについて詳しくはこちら〜

イーサリアムのスマートコントラクトをわかりやすく解説!実例も紹介

 

AMMの今後

AMMが登場したことにより、DEXが非常に利便性の高いものになり、そしてDeFiのブームが発生しました。AMMの流動性マイニングは、管理者がいないプラットホームで参加者が利息を受け取ることができ、参加するインセンティブを生み出します。

DeFiのブームは一旦2021年前半で落ち着きましたが、AMM自体に何か問題があったわけではないため、今後もAMMなどを利用してDeFiで利息を得ることは引き続き可能です。(先述したリスクもそのまま存在しています)

今後、AMMか、さらにその発展した形態が出てくることは十分考えられるため、今後のためにも引き続きAMMやDEXに注目していくと良いでしょう。ただし、市場が大きくなるにつれて機関投資家も参入してくるため、個人投資家の立ち回り方は難しくなることが予想されます。規制との兼ね合いもあるため、AMMの流動性マイニングに全てを賭ける、ということではなく、選択肢の一つや勉強のために利用してみるのがいいでしょう。

 

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