仮想通貨取引をする場合、注文方法に「指値注文」という注文方法があります。指値注文について初心者の方にも分かりやすく解説をしていきます。
指値注文とは
指値注文(さしねちゅうもん)とはトレードをする際の注文方法の一つです。
仮想通貨をトレードする際に価格を指定して注文を出し、その金額で第三者が出す反対の注文(買いなら売り、売りなら買い)と約定(やくじょう。取引成立)します。
例えば仮想通貨取引所でビットコインの注文板が以下のようなものだとします。
<注文板の例>
(画像:bitbank.ccより)
ここであなたが1,882,000円で1BTC(BTC=ビットコインの単位)買いたいと思い「買い」の指値注文を出したとします。すると現在緑文字の最も高い買い注文は「1,881,296円0.001BTC」の買い注文なのであなたの出した「1,882,000円1BTC」という注文が最高値として買い注文板の最上部に表示される事になります。
そこで「1,882,000円を1BTCで売りたい」という人が出てくればあなたの注文は成立し1BTCを1,882,000円で購入する事になります。しかし、なかなか「1,882,000円を1BTCで売りたい」という人が出てこず、またどんどんとレートが上がりあなたよりも高値で買い注文を出す人が続出してしまうともはや1,882,000円を1BTCで買う事はできず、ビットコインを購入する事なく時間がどんどんと経過してしまう事になります。
指値注文で既に注文板に出ている注文を約定させる事も可能です。上に例示した注文板で「1,885,468円で0.0026BTC買いたい」と注文を出せばすぐに約定します。
以上が仮想通貨取引の指値注文です。
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指値注文を出すメリットデメリット
メリット
金額を指定する事ができるので現在のレートよりも安く購入(高く売却)する事ができる可能性があります。価格の上がり下がりを読めればお得な取引が可能です。
デメリット
適正な価格を出す事ができないと約定すらせずに購入(売却)する事なく時間が経過してしまう事があります。
テイカーとメイカー
取引にはテイカー(Taker)とメイカー(Maker)という2者が存在します。テイカーとは注文板に既に乗っている注文で成立させた者、メイカーとは注文板に新たな注文を載せその後誰かと約定した者です。
<注文板の例>
(画像:bitbank.ccより)
つまり上図に表示されている注文を出している人は全てメイカーとなります。
指値注文はテイカーにもメイカーにもなる事ができます。テイカーとメイカーで発生する売買手数料が異なる仮想通貨取引所もありますのでご注意ください。基本的にメイカーの方が手数料は安くなります。
<手数料比較>
取引所名 | 取引所手数料 | 販売所手数料 |
---|---|---|
Zaif | (M)-0.05%(T)-0.01% | 0% |
bitFlyer | 0.01%~0.15% | 0% |
DMM Bitcoin |
0% | - |
bitbank.cc |
0% | - |
QUOINEX | 0% | 0% |
BITPoint |
0% | - |
BTCBOX | 0% | - |
GMOコイン |
- | 0% |
みんなのビットコイン | 0% | - |
BIT Trade |
0.2% | - |
FISCO | 0% | 0% |
SBIバーチャルカレンシーズ | 未定 | 未定 |
coincheck(停止中) | 0% | 0% |
※取引手数料はビットコイン現物取引 ※(M)メイカー(T)テイカー ※更新日時により情報が遅れている場合があります。(最終更新2018.2.05.)
成行注文と指値注文
仮想通貨取引の基本は「成行注文」と「指値注文」です。指値注文との違いを理解し使い分ける事でより利益が出しやすくなるでしょう。ただし仮想通貨は急な価格変動が起こりやすい投資対象ですので成行注文を出す際は特に注意しましょう。
<成行注文と指値注文の違い早見表>
成行注文 | 項目 | 指値注文 |
---|---|---|
テイカーのみ | マーケット | メイカー・テイカー |
× | 価格指定 | 〇 |
〇 | 数量指定 | 〇 |
すぐに約定 | メリット | 価格指定可能 |
価格指定不可 | デメリット | 約定しない可能性 |
また指値注文と「逆指値注文」という注文方法を合わせる事で大きな損失を防いだり利益を堅実に確定させる事ができます。逆指値注文についてはこちら逆指値注文(ストップ注文)とは <初心者の為の仮想通貨投資トレード用語解説>をご参照ください。
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