2017年8月1日とBIP148について<初心者向け>

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ビットコインはブロックサイズ問題を抱えており、未だその解決には至っておりません。この問題はかなり深刻で2017年3月頃にBitcoin Unlimitedというグループによりビットコインをハードフォークさせる展開にまで発展し混乱を招きました。この問題を解決する糸口がBIP148という提案により新たな局面を迎えようとしております。今回は2017年8月1日に起きる事とBIP148という提案について初心者の方にも分かりやすく解説をしていきたいと思います。

2017年7月20日更新はこちら⇒ビットコインキャッシュ、ビットコインABC等について(初心者向け)

 

 

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ブロックサイズ問題とハードフォーク

 

ビットコインには「ブロックサイズ問題」という以前から抱えている課題があります。簡単に説明すると、ビットコインの台帳である「ブロックチェーン」の容量が少ないので世界中で行われるビットコイン取引を処理しきれない、というものです。(詳しくはこちら⇒ビットコインのブロックサイズ問題について

 

これには様々な解決提案が出されております。最も有力視されているのはSegwitという解決策です。このSegwitと言うのはかなり簡単に言ってしまえばビットコイン取引を圧縮して少ない容量のブロックチェーンでも大量の取引を処理できるようにしよう、というものです。(詳しくは⇒Segwitとは?(初心者向け)

 

では、Segwitを実装すればいいじゃないか、と思うのですがこれがなかなか簡単にはいきません。「ビットコイン」という中央管理が無いシステムが故の問題でシステム変更をするには多くの参加者(マイニングをする人など)の賛同が必要になります。それぞれの参加者にはそれぞれの思惑があるので賛同を多く集めるのは至難の業です。また、誰でも改善策を提案できるが故にSegwitではない解決策が提案されたりします。

 

これの一つが2017年3月に実装されるかもしれなかったBitcoin Unlimitedです。SegwitにしろBitcoin Unlimitedにしろどちらも実装されたことのないシステムですので実装後にどうなるのかは実際のところは分かりません。(詳しくは⇒ビットコインハードフォーク問題について<初心者向け>)しかしこのようなシステム変更ではビットコイン利用者にとっては一定の混乱が生じる為に「最も利用者にとって良いシステム変更かどうか」を専門家は研究し、そうなる事を願います。もっとも、私が調べる限りでもSegwitが最も良いシステム変更だと思っております。

 

システム変更で混乱が生じる原因は「フォーク」という現象が起きるからです。「フォーク」とは簡単に言えば「ビットコインが二つに分岐する」現象です。※正確にはブロックチェーンが分岐する現象

ビットコインが二つに分岐する事でビットコインが二つある状態になるので利用者はどちらのビットコインを信頼すればいいか分からず、価格も大きく変動します。システム変更時に意見が割れてしまっているので仕方のない事なのですが、ブロックサイズ問題というのはこのような状態を巻き起こすことになるのです。

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2017年8月1日とBIP148

 

このような状態を巻き起こしてしまうブロックサイズ問題ですが、どちらにせよ解決しなければビットコインの更なる利便性の向上はありません。そこで提案されたのがBIP148です。BIPとはビットコインプロトコルの提案番号で、「BIP148」は「ビットコインの提案第148号」という認識で大丈夫です。(詳しくはこちら⇒BIPとは(ビットコイン用語)

 

BIP148は技術的な事で初心者には理解しにくい為、簡単に解説をします。

まず覚えておくことはBIP148は「Segwit」を実装を目指す提案だという事です。2017年8月1日にもしSegwitが実装される見込みが立っていなかった場合、BIP148ではビットコインを2つに分けます。

 

一つは今まで通りのビットコイン、もう一つはBIP148のビットコインです。そうなることで何が起こるかです。マイナーは今までのビットコインをマイニングするかBIP148のビットコインをマイニングするかの選択に迫られます。ここでポイントはBIP148のビットコインは「Segwit賛同者」のみがマイニングすることが可能、という事です。(マイニングとは簡単に言うとビットコイン取引を処理していくことです⇒初心者も分かるビットコインのマイニングとは

 

選択をした結果、BIP148ビットコインをマイニングするマイナーが多ければBIP148ビットコインが主流になります。さらに「マイニングしている=Segwitに賛成」なのでSegwitも実装されることになります。

 

マイナーがBIP148をマイニングする動機がどこにあるかと言えばそれは「利用者(取引所含む)の支持」です。利用者や取引所が元々のビットコインを無視してBIP148のビットコインを利用したとすれば元々のビットコインをマイニングをしてもらった報酬のビットコイン(マイナーはマイニングをすると報酬としてビットコインをもらえます。詳しくは⇒ビットコイン「マイニングの報酬」の仕組み)は取引所でも法定通貨に換える事ができなかったり利用者も無視をする為に価格が下がり、意味のないマイニングになってしまいます。

 

取引所や利用者が使いそうなBIP148ビットコインをマイニングする方がお得となれば多くのマイナーが「Segwit賛成」と表明しBIP148ビットコインをマイニングするようになる、という構想です。これが思惑通りいけばSegwitが後に実装されることになります。

 

・問題点

 

しかし、もちろんこれは提案者の思惑通りいった場合です。思惑通りいかなかった場合に何が起こるのか。BIP148に利用者や取引所の支持を集められなかった場合はBIP148ビットコインをマイナーがマイニングする事はしません。そうなれば今まで通りブロックサイズ問題未解決のビットコインが主流となります。それだけであればまだいいのですが、BIP148を利用者が支持をしたのにも関わらずマイナーがBIP148をマイニングしなかった場合は単純にマイナーの競争(簡単に言えば元のビットコインとBIP148ビットコイン、両者のマイナーがどちらの方が早く取引を処理できるかの競争)により主流となるビットコインが決まります。

 

BIP148を支持するマイナーは現時点では多くないので元のビットコインが勝つことになるでしょう。その時に取引所がBIP148を支持=元のビットコインの取り扱いを否定、しているので取引所だけでビットコインを保管している利用者は価格下落による損失を出してしまう可能性があります。

 

BIP148に関しては利用者や取引所が支持をする、しない、そしてその場合にマイナーがどのような行動を取るかによって様々な変化が起こります。まだ未確定要素が大きいのでなんとも言えませんが初心者の方は注意して8月1日に備えるべきです。それまでに知識をつける(フォークの時は保有ビットコインがどうなるのか等)のがいいと思われます。

 

まとめ

 

ブロックサイズ問題で揺れる時は一旦ビットコインを手放すのも一つの手です。しかし8月1日以降もビットコインシステムは消えることなく稼働しますので逆に保有している事で自身の問題としてとらえる事ができ、情報収集を積極的に行えるようにもなります。知識がつくことは自身にとって今後のプラスになるでしょう。まだまだ実験段階の仮想通貨ですのでリスクを見極め、自身の考えに基づいて取り扱うのが良いと思います。

 

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